ひだまりソケットは壊れない

ソフトウェア開発に関する話を書きます。 最近は主に Android アプリ、Windows アプリ (UWP アプリ)、Java 関係です。

まじめなことを書くつもりでやっています。 適当なことは 「一角獣は夜に啼く」 に書いています。

CircleCI 2.0 で複数ファイルからキャッシュキーを生成する便利な方法

CircleCI 2.0 のウリの一つが、1.0 より柔軟になったキャッシュ機能である。 キャッシュのキーを自分で決定し、ファイル群をキャッシュすることができる。 そして、キャッシュのキーの決定には、ブランチ名を使ったり、指定のファイルのチェックサムを用いたりできる。 たとえば pom.xml のファイルの内容に応じてキーを変更したい場合は m2-{{ checksum "pom.xml" }} という風に記述する。 (下記参考ページのサンプルより。)

さて、ファイルの内容が異なっていたらキーを変えたい、というとき、その対象のファイルが複数個存在することが多いと思う。 記法的には m2-{{ checksum "pom.xml" }}-{{ checksum "..." }}-{{ checksum "..." }} という風に複数ファイルを指定できるが、もっと書きやすくしたい。

そこで、私は 「キーの計算対象のファイル群の md5sum コマンドの出力を集めたファイルを 1 つ用意して、それをキー計算に用いる」 ということをしている。

具体的には、以下のような感じである。 Maven の依存ライブラリをキャッシュするため、まず、.mvn/wrapper/maven-wrapper.properties やプロジェクト中の全ての pom.xml に対する md5sum の出力を ~/cache-key-source-m2 に書き出している。

      - run:
          name: Calculate cache key for Maven dependencies
          command: |
            {
              md5sum .mvn/wrapper/maven-wrapper.properties
              md5sum $(find . -name 'pom.xml' | sort -r)
            } > ~/cache-key-source-m2

そして、~/cache-key-source-m2 ファイルだけを対象にキーを計算している。

      - restore_cache:
          keys:
            - m2-deps-v1-{{ checksum "~/cache-key-source-m2" }}
            - m2-deps-v1-

Android のプロジェクトなどでも、settings.gradle と全ての build.gradle を対象にしてキー計算をしたいということが多い。 そのような場合でも活用できるだろう。 (より良い記述方法があったら教えてください!)

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