ひだまりソケットは壊れない

ソフトウェア開発に関する話を書きます。 最近は主に Android アプリ、Windows アプリ (UWP アプリ)、Java 関係です。

まじめなことを書くつもりでやっています。 適当なことは 「一角獣は夜に啼く」 に書いています。

「Typetalk Hack Kyoto」 に参加しました

「Typetalk Hack Kyoto」 という nulab 主催のイベントに参加しました。

イベントの様子は上の記事にまとめられています。

Typetalk とは

nulab が開発しているチャットツールで、2 月に正式リリースされたもの。 基本はビジネス向けではあるけれど、「いいね!」 を付けられるなど、楽しい要素も盛り込んでいるらしい。

Typetalk Hack Kyoto

内容は @tksmd さんによる Typetalk の話とハッカソン (実際に Typetalk の API を使って何か作る)。

tksmd さんは 『開発現場に伝えたい 10 のこと』 の著者の 1 人。 tksmd さんが書かれた部分は nulab のブログで公開されている。

『早く行きたいなら、一人で行け。遠くに行きたいなら、みんなで行け。』 というアフリカの諺が紹介されていて、なるほどー、という感じ。

Typetalk の API について

Web からもスマートフォンアプリからも、基本的に同じ API を使用するようになっている。 また、製品で使用している API は、基本的にサードパーティに公開しているとのこと。 その理由などは次のエントリで書かれている。

Web 側とスマートフォンアプリ側での違いとしては、認証方式が違うということがある。 あと、一部 API (管理系 API) は web 側でしか使用していなくて、サードパーティへの公開もされていないらしいけれど、将来的には公開する予定とのこと。

開発者が Typetalk API を使う場合は、認証には OAuth 2 が使用できる。 次の 2 つの方式がサポートされている。

  • Client Credentials: 単一ユーザーで使う場合 (バッチ処理とか)
  • Authorization Code: 複数ユーザーに提供する場合

API についての雑感

Typetalk の API を使うのは、(HTTP 通信さえできれば) 結構簡単にできる感じだった。 テスト完了時にテスト結果を通知するボットを作るとか、わりと手軽にできると思う。

OAuth 2 を使ったことは今まであんまりないのだけれど、OAuth 2 は使いやすくて良いなー、と思った。 サービス提供側としても OAuth 2 のことをちゃんと調べておきたい。 nulab ではサーバーサイドの OAuth 2 実装として次の Scala プロジェクトが公開されているので、参考にできそう。

それと、統一された API を提供し、web からもアプリからもそれを使用する、という設計方針について。 サーバーサイドのメンテナンスコストが小さくなるし、こういうツール系の web サービスについては Ajax で (クライアントサイドで) 動的に画面を生成するというのは一つの選択肢として良さそう。 とはいえクライアントサイドが複雑になるので、そこら辺は難しいところだなーと感じた。 *1

書いたもの

自分は Groovy で Typetalk に通知メッセージを送るようなボットを作ろうと思ったけど、Groovy で HTTP 通信するのに慣れてなかったから API を叩く簡単な処理ぐらいしか公開できるものはできなかった。 Gist で公開しているので、Typetalk の API を使う処理を Groovy で書く際の参考にどうぞ。

Groovy での HTTP 通信

せっかくなので少し。

Groovy の HTTP 通信用のライブラリとして、HTTP Builder というものがある。

Apache HttpClient のラッパーなのだけれど、Groovy で使いやすいような API になっていたり、組み込みで XMLJSON の変換処理が行われたりするのが便利。

非同期での HTTP 通信などもやりやすそうな感じ。

*1:個人的にはクライアントサイドの JS のメンテナンスはサーバーサイドのコードのメンテナンスよりも難しいと思ってる (サーバーサイドがどんな感じかによっても違うけど、一般的にはそうかなーと思ってる)。